＜ニューフェース紹介＞株式会社山梶製作所

当協会の法人会員でワイヤーハーネスの製造・販売を行っている株式会社山梶製作所（近江八幡市安土町）に、新しくお二人のミャンマー人男性社員が入社されました。2022年2月14日に入社されたマンダレー出身の「カイン・ミョー・タンさん」と3月4日に入社されたヤンゴン出身の「イエ・チョウ・アウンさん」です。

お二人は安土町の古民家をリノベーションして、内装も充実し真新しくなった同社の寮「友進寮」に住まわれ、今は公私共に快適で問題はありませんと笑顔で答えてくれました。

■KHAING MYO THANT（カイン・ミョー・タン）さん

彼の出身地はマンダレーのマハアウンミョー群区のインワで、マンダレーから南西に約21ｋｍ、車で90分程の所にある。インワは1362年にビルマ族の都となって以来、コンバウン朝では2度に渡って首都となり400年栄えた古都である。見所としてはインワ最大のマハー・アウン・ミェ僧院がある。

2016年1月にミャンマーの「University of Forestry大学・森林学部」を卒業。在学中に卒業後の進路について模索していた時、新聞で偶然日本の奨学金制度を目にし、自分の将来の可能性のため、このチャンスを逃せないと決意し応募した。2017年に来日し奨学金を受けながら新聞配達のアルバイト等をして、2019年3月に「神戸国際語言学院・日本語学校」を卒業。卒業後、数社の日本企業を経て、大阪の人材派遣会社を通じ㈱山梶製作所に正社員として入社。現在は日本語検定N2を取得しており、本社工場でワイヤーハーネスの前工程を担当。

今後は同社で日本人の仕事のやり方や良い習慣を学び一日も早く会社に貢献できるよう頑張りたい。また、キャリアが付けばミャンマー人社員の管理やお得意先との折衝、デスクワークにも挑戦したいと意欲を見せた。特技は料理を作る事、他にホテルの宿泊業務免許も取得している。家族は両親と自分、妹の4人で、自身の長所は自分が決めた事は簡単に諦めない事、そして将来の夢は人々が親切で美しいこの日本で日本国籍をとり、日本女性と結婚して幸せな家庭を築く事だと笑顔で語ってくれた。

■YE KYAW AUNG（イエ・チョウ・アウン）さん

彼の出身地はヤンゴン西部県のチミンダイン郡区。郡区の面積は5.6㎢で人口は約73,000人。21の小区（Ward）によって構成されていて、小学校15校、中学校３校、高等学校５校がある。また、同郡区は経済の中心地でありながらも、ヤンゴン市開発委員会が保全している建築学的重要建築物が幾つか存在する文化の香り高いエリアでもある。アッパー・チミンダイン通り153にある「聖ミカエル教会」もその一つである。

2013年12月に「東ヤンゴン大学・物理学科」を卒業し、2017年４月に静岡市の「国際ことば学院　日本語学校」へ入学し、2019年３月に同校を卒業。卒業後に日産系の自動車大学を経て日本企業に就職を果たす。数社の企業を経て大阪の人材派遣会社を通じ㈱山梶製作所に正社員として入社。2021年12月に日本語検定N2を取得し、現在は、本社工場でワイヤーハーネスの後工程を担当。

今後は同社でしっかり技術を身に付け、対外的な業務や翻訳、通訳業務なども経験し、ミャンマー社員の面倒もみたいと意欲を語った。特技はサッカーで、また、父親が本国でミャンマー紅茶の製造・販売やカフェの経営をしている関係で、子供の時から紅茶に親しみ、知識も豊富で美味しい紅茶を入れる事ができる。日本語も堪能だが、ミャンマーに居た時、韓国大使館主催の勉強会に参加し、現在は韓国語検定N2を取得している変わり種である。
家族は両親と兄、本人、弟の5人で、自身の性格は何事にも短気にならず、包容力があり、約束を守る事。一方、考え過たり、人に対し気を使いすぎる点もあるとか。日本は安全で環境が素晴らしい国。特にミャンマーと比べ空気や水が新鮮で美味しく、その上日本人はとても親切だ。将来の夢は、こんな国にずっと居られたら、そして日本女性と結婚し、日本人として一生を送りたいと、熱い視線を投げかけて来た。

レポーター：岡　晃市　当協会理事／滋賀県蒲生郡在住